Temperament test
2014年 03月 18日
ドーベルマンのテンペラメント・テスト
もう10年以上前になるでしょうか、雑誌でドーベルマンのテンペラメント・テストの記事を読んだことがありました。
ハワイのドーベルマンクラブが年に一度アメリカ本土から試験管を呼び、行っているテストの様子を取材したものでした。
こちらも旧ブログより...
今の生活の中で さしせまった必要性、脅迫というのはほとんどありません。
ショードックとして訓練されるにつれ従順であるだけが強調される傾向にあります。
そんな現状の中で、ドーベルマンの稟性の維持の大切さを考えたテストです。
そしてテストを通してその個体の弱点を知り、直していくことや交配の参考にすることも目的とされています。
例えばサウンドセンシティブ(音に過敏)な犬同士の交配はよくない...等です。
このテストに合格し、AKCのチャンピオン、オビディエンスのタイトルのある犬は
「オールラウンドドック」の名誉ある称号を得る事が出来るそうで、
当時、全米中でオールラウンドドックのドーベルマン誕生は年間15~20頭だったそうです。
テストはよそ者、見慣れない足場、聴覚、ビジュアルな不意打ち、発砲、
および攻撃者を含めて、どのように犬が様々な刺激に反応するかを見ます。
常に試験管が犬の態度、行動をチェックしていきます。
ドーベルマンは自信を持ち、何事にも探究的で、飼い主を保護することを期待されます。
どんな不意打ちからも回復し、調査することを期待されています。
内気な性質や危険な性質、パニックを起こす事を期待されているわけではありません。
1:オーナーと歩いている時の態度
ⓐ犬を無視し通行人とハロー程度の挨拶を交わしていく。
犬は警戒心を試験管に感じさせるが威嚇的な態度をとってはいけない。
ⓑ知り合いに会った時、(知らなくても)犬好きな人とハロー以上の話を続ける。
犬は犬好きな人が近づいてきた時それを感じ取らなければいけない。
オーナーは犬が警戒心をとき、人に近づくことを許す。
2:音響への反応
ⓐ(設定では)缶にコインを入れたもの車の陰に隠れガチャガチャ振る。
オーナーは偵察するよう犬に声をかける。
尻込みしたり音に驚いて逃げるようではいけない。
ⓑ声をかけた後
犬が自分から近づけば合格。
犬に意欲が無い場合、オーナーは声や態度で誘導する。
ⓒ銃声を3発発射
オーナーは話しかけてはいけない。
犬は音に驚いて逃げ出してはいけない。
一瞬後ずさりしても10秒以内に立ち直れば合格。
3:視覚への反応
ⓒ(設定では)車の陰に人が腰掛けて待ち、犬が通りがかった時さっと雨傘を開く。
↓
犬は一瞬驚いても良いがその後偵察しなければいけない。
頭の良い犬は開かれた傘の内側に回り込んで調べることまでする。
4:触感
ⓐ地面に金網やビニール(普段歩きなれていない触感のもの)を敷いた上を歩く。
↓
オーナーが一緒に歩いている以上、オーナーを信じ、
どんな所も歩かなければいけない。
5:威嚇
ⓐ浮浪者のみなりで帽子をかぶり酔っ払ったような人物が物陰から突然現れる。
↓
オーナーと犬の前を横切ったらオーナーは犬を勇気づけるため声をかける。
犬は反射的に近づきじっくり見極めなければいけない驚いて逃げれば失格。
Aの人物が大声をあげ棒を振り回して近づき威嚇する
↓
犬はオーナーをガードするためかばうように前に出なければいけない。
威嚇に対し一歩も退かず吠えたり歯をむき出しにするのがあるべき態度。
威嚇に負け逃げ腰になったり実際逃げたら失格。
最後の威嚇テストは犬の力でオーナーが引きずられ怪我をしたり
持ちこたえられなければAの人物にも危険が伴うことになります。
そのためAの人物とオーナーの間に近づく限界を指示するラインと
オーナーが犬を超えさせてはいけないラインが引かれ、本当のアタックが起きる寸前で
テストは止められます。
テストは総てをクリアーしなければ最終的には失格です。
やはり一番失格が多いのはテスト2:ⓒ銃声 と 5:威嚇 だそうです。
追記
画像は数年前に私がショー会場で撮ったブルートです。オーナーさんは「これはブルート?ですよね?」とおっしゃいました(笑)
初めて他所のハンドラーさんにリードを持たれ、一生懸命オーナーさんを探し、目で追っている所です。
私も時々、お友達から画像をいただくと、びっくりすることがよくあります。
自分と見つめ合い、寄り添っている ゆる~いお顔とは全く違う表情です。
良い顔です^^ こんな熱い視線の先に居るオーナーさんを 私は羨ましく思ったりします。
by del_quattro
| 2014-03-18 18:48
| doberman life